ワンダーフェスティバル2005冬・Part1

個人参加ブースの方はディーラー名の確認がある程度終わってからにしようと思うので、まずは今回の企業展示でひときわ異彩を放っていた1/1スコープドッグ・ブルーティッシュカスタムのパーツ展示を。
使用カメラ:キヤノンPowerShot A70
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去年の夏ごろに製作者氏のサイトを見たときから世の中には技術をもてあました道楽者もいるものだなあとは思ってたんだが、ボトムズDVD-BOX発売記念イベントの目玉として今回ワンフェスにて一部のみ特別展示とあいなった模様。

会場中央にデンと構える両腕とスコープ、パイロット用マスク。
実物の持つ存在感と説得力は想像を絶していた。


まず何に驚かされると言って、この4つのアイテムだけで全てを物語っていること。搬入の都合上ボディと脚部は持ち込めなかったんだと思うが、腕を宙吊りにすることによる重量感の演出がそれらのハンデを逆手にとっている。さすが舞台美術も手がけている人だけあって見せ方が巧い。だってコンパクトデジカメで切り取った写真なのにどこから撮っても絵にならねえアングルがねえんだもん。

サイトに掲載された写真がどれも薄暗い工場内での写真だったので色味や質感、重量感がもう一つわかりにくかったんだが、ライトアップされたそれは鉄塊の凶悪さをまるで隠そうとせず観る側を恐怖さえさせる顔を見せていた。


鉄骨で組まれた櫓から吊るされた右腕。
ATの身長が4mとかだったと思うからこれだけで全長190cmぐらいはあるんだろうか。実際この肘にアクチュエーターが入っててギュインギュイン音たてながら目の前で振り回されたら失禁モノだよなあ…。

作者氏独自のアレンジが加えられたパイロット用マスクと頭部スコープ。

あまり気にしてなかったんだがこうやって並べてみるとパイロットに対するスコープの大きさの対比はとても理に適ってたんだなあとうならされる。 ヘルメットの形状までイチから自分でつくってしまうあたりホントにこの人はモノ作りが楽しくてしかたねえんだろうと思い知らされますなあ。 バイザーをおろした状態のシルエットがまた更なる恐怖感を呼び起こす。

左肩の完全な球面でない球面に浮く赤茶けた鉄錆が精密なキット以上の説得力をもって襲い掛かる。この作品を見て大慌てでキットの修正もしくは作り直しに着手したボトムズモデラーも少なくねえのではなかろうか。

中央あたりに見えるのが作品と作者プロフィールのパネル。櫓を含む全高は軽く2mを越える。

人物対比でよりその大きさがわかる。向こう側に見えるのは作者氏だったんだろうか。


とにかく一度目の当たりにしてしまうとそこから離れられない魅力がある作品。時間の許す限りいつまでもあっちからこっちからじろじろと眺め回したくなってしまう。個人ディーラーの方をあらかた回ってからこちらへやってきたのは4時半ごろだったが、結局ここの前で20分近く費やしたんじゃねえかと。よその企業ブースをちらりと見回してはスコタコ前に戻り、物販を覗いてはスコタコ前に戻りを3回ぐらい繰り返してたと思う。

で、そんなことを繰り返しているうちに自然とファインダーを覗き込みシャッターを切ってしまう。いやこいつに切らされていると言ったほうがよかったかも知れねえ。


肘の部分にうっすらとケガキ時の覚え書きが読める。
手ブレで使い物にならねえ写真も合わせて20枚ばかり撮ったが15枚目あたりで軽い動悸と眩暈を覚える。立体造形物を見ていてここまで興奮したのはこれが初めてかも。っていうかもう勃起モンですよ。透明なの出ますよ

左腕、ガトリングガンとアイアンクローのディテール。クローは真っ赤に焼いた鉄棒を叩き出して作ったそうだが、焼きが入っているせいかここだけ錆が浮いていなかった。 唯一錆付いていないクローの持つ脂っ気が余計に怖い。

ワンフェスの入場料(パンフ代)は現在2000円と正直かなり割高の感があり、キットを買うつもりのねえ人がコミティアの帰りにふらりと立ち寄るにはつらいものがある。だが今回に限って言えばこの作品を見られるってだけで2000円の価値は充分にあったかも。それぐらい感動する逸品でしたよ。ちょっとDVDも欲しくなっちゃうよねー。ちきしょうわかってやがるぜサンライズさんよぉ。

とまあそんなわけで第1弾、1/1スコープドッグ編おしまい。次回からはディーラーブースで見つけたあんなガレキこんなフィギュアを2~3回に分けてお送りするですよ。

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